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Google Analytics 4 (GA4)への移行について

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Google Analytics to GA4 Cover for Netwise blog

GoogleからGA4移行の催促がある中、なかなか踏み出せないでいた方も多いのではないでしょうか。しかし、みなさん、いよいよ移行期限が近づいています!そこで、移行に役立つ簡単なガイドを用意しました。ここでは移行作業を進める際に疑問に思うであろういくつかの質問に対してお答えさせて頂きました。:

    1. GA4とは?
    2. 導入期限はいつ?
    3. 現在使用しているGAプロパティーは移行の対象なのか?
    4. UAからGA4への移行方法
    5. もしGA4へ移行しなかった場合は?
    6. GA4移行のメリットとデメリット
    7. GA4の代替えになるものは?

さあ、はじめましょう。

1. GA4とは?

GA4(Google Analytics 4)は、Google Analyticsの最新のイテレーションで、ユニバーサルアナリティクス(UA)を全面的にリニューアルした最新版になります。機械学習機能などの新機能や、より使いやすいインターフェイスが特徴です。

GA4の主な変更点の1つは、UAのようなページビューベースのデータモデルではなく、イベントベースのデータモデルを使用していることです。これは、ウェブサイトやアプリでのすべてのインタラクションが “イベント “とみなされるということになります。イベントには、ページビュー、クリック、ビデオ再生、その他のユーザーアクションなどが含まれます。また、GA4はユーザーの行動やエンゲージメントに関するより詳細なデータを提供してくれるので、マーケティング担当者やウェブサイト所有者は、ユーザーがコンテンツとどのように関わっているかをより深く理解できるようになります。

その他、GA4は、データプライバシーの向上、より高度なオーディエンスセグメンテーション、Google Adsやその他のGoogleマーケティングツールとの統一の簡素化などの機能を備えています。

2. 導入期限はいつ?

できるだけ早い導入が好ましいです。遅くても2023年6月30日までの導入をおすすめします。

なぜこの様な厳しい期限を設けているかというと、理由は、2023年7月1日以降、ユニバーサルアナリティクス(UA)プロパティは一切のデータを処理しなくなるからです。しかし、2023年7月1日以降も期間限定で既存のUAレポートを閲覧することは可能ですが、新しいデータはGoogle Analytics 4のプロパティでのみ収集・処理されるということになります。まだGA4に移行していない場合は、ウェブサイトやアプリケーションのパフォーマンスに関する正確なデータを引き続き入手できるよう、期限までにUAからGA4に移行することが重要です。

3. 現在使用しているGAプロパティーは移行の対象なのか?

GA4へ移行するにあたり、ご自身のGAプロパティが対象かどうか、現在の設定状況を確認しましょう。簡単に言うと、すべてのユニバーサルアナリティクス(UA)プロパティをGA4へ切り替える必要があります。

最近、新しいGAプロパティを設定した場合はGA4を使用している可能性が高いです。ご自身のプロパティがユニバーサルアナリティクスを使用しているかどうかを確認する方法は、GAの管理パネルに行き、プロパティ設定をクリックし、”Measurement ID”というフィールドを確認します。IDが「UA-」で始まっていれば、ユニバーサルアナリティクスを使用している(そして切り替える時期が来ている)ことを表します。

4. UAからGA4への移行方法

ユニバーサルアナリティクスからGA4への移行プロセスでは、新しいGA4プロパティを作成し、それをウェブサイトにリンクさせる必要があります。これを3つのステップに分け、方法を説明します。詳細を確認できるリンクも合わせて参照してみて下さい。

Step 1 – 新しいGA4プロパティの作成:
Google Analyticsの「Admin」タブを選択し、「Property」の中にある「Create Property」をクリックします。表示される指示に従って、プロパティ名の入力、タイムゾーンと通貨の選択、Google AnalyticsとGoogle Adsのアカウント(該当する場合)のリンクなどを設定し、新しいプロパティを作成することができます。

ヒント: ‘GA4 Setup Assistant’ で簡単に設定が可能。 詳細はこちらから: Google アナリティクス 4 プロパティを追加する(アナリティクスを導入済みのサイトの場合)

Step 2 – GA4のトラッキングコードをウェブサイトへ追加:

 

GA4の新しいプロパティを作成したら、GA4トラッキングコードをWeb サイトに追加する必要があります。トラッキングコードは、GA4プロパティの”Data Streams “タブをクリック、”Web “を選択し、画面の指示に従ってデータストリームを設定し取得できます。そのコードをウェブサイトのヘッダーに追加してください。

ヒント: Google Tag Managerを使用して、コードをウェブサイトに設定可能。詳細はこちらから:[GA4] Google タグ マネージャーで Google アナリティクス 4 タグを設定する

Step 3 – タグの設置及びとイベント設定の確認:

 

GA4のプロパティを設定し、トラッキングコードをインストールしたら、トラッキングとイベントの設定をすることができます。これには、コンバージョントラッキングの設定、カスタムイベントやパラメータの作成、ユーザーやイベントプロパティの設定などが含まれます。これらの設定には、GA4 プロパティの「Events」タブからアクセスできます。

ヒント: Setup Assistantの使用。 詳細はこちらから:[GA4] 設定アシスタントを使用して Google アナリティクス 4 の利用を開始する

5. もしGA4へ移行しなかった場合はどうなるの?

 

もし何もしなければGoogleが自動的にUAプロパティをGA4に移行してくれます。しかし、この記事でも触れているように、データ品質の確保のため、Googleが自動移行を行う前に手動でUAの設定をGA4に移行することを強く推奨します

 

しかし、他のプラットフォームへの移行を決めた場合、自動移行プロセスを拒否することも可能なようです。(上記リンク参照)

Googleによって自動移行された場合、基本的な機能しか設定されていないことに注意し、移行後は設定をしっかり確認する必要があります。細かい設定は自分で設定するしか方法はありません。

6. GA4移行のメリットとデメリット

メリット

ユニバーサルアナリティクス(UA)と比較したときの、GA4のメリットをご紹介します。

ユーザー中心のデータモデル:GA4は、複数のデバイスやプラットフォームにおける個々のユーザーの行動に着目し、ユーザーがどのようにウェブサイト上で行動しているかをより深く理解することができます。

トラッキング機能の強化:GA4では、自動イベントトラッキングとカスタムイベント/パラメータのサポートにより、より詳細なデータとユーザー行動への深い洞察力を得られます。また、UAの場合、イベントトラッキングを手動で設定する必要がありましたが、GA4はこれを自動的に行ってくれるようになりました。

AIを活用した洞察力:GA4は、機械学習とAIを利用し、より聡明なインサイトとレコメンデーションを提供するようになりました。例えば、マーケティング担当者がユーザー行動のパターンを特定し、そのデータに基づいて最適化の機会を提案するのに役に立ちます。

クロスドメイン トラッキング:GA4では、複数のドメインやサブドメインにまたがりユーザーの行動をトラッキングできるため、GoogleのFirebase SDKやプラットフォーム固有のトラッキング設定(UAで必要だった)が不要になりました。この機能は、複数のウェブサイトを運営する企業や、複雑のウェブエコシステムを持つ企業にとって特に便利です。

プライバシーを重視したデータ収集:GA4はファーストパーティークッキーを使用することで、サードパーティークッキーに関連するプライバシーの懸念に対処しています。また、GA4は、データの自動削除やユーザーの同意管理など、プライバシーを重視したデータ収集の機能を備えています。これにより、企業はプライバシーに関する規制を遵守することができます。

デメリット

GA4はユニバーサルアナリティクス(UA)に比べ多くのメリットがありますが、注意しなければならない点もあります。

カスタマイズオプション:GA4 は、UA に比べてカスタマイズできる選択肢が限られているため、カスタム・トラッキングやレポーティングを多用しているビジネスには不向きかもしれません。例えば、GA4ではカスタムレポートやダッシュボードのサポートがなくなっています。

過去のデータ:GA4 への移行は、一から新しいデータを収集していくということなので、UAで収集した過去のデータへはアクセスできなくなります。古いUAのデータはUAのインターフェース上でまだアクセスできますが(2023年7月1日以降の限定期間)、GA4のインターフェースには表示されません。

外部システムとの連携の少なさ:GA4は、Google AdsやLooker Studioなど他のGoogle製品との連携が限られており、これらのツールに大きく依存している企業にとっては不利になる可能性があります。

使いこなせるまでの時間:GA4のインターフェースはUAと異なるため、UAに慣れているマーケティング担当者は、新しい画面と操作に慣れるために時間をかけなければなりません。

7. GA4の代替えになるものは?

GA4の代替えになるGoogle以外のサイトはたくさんありますが、ここではそのうちの2つを紹介します。どちらもオープンソースのプラットフォームで、UAと同じようにセッションベースのトラッキングモデルを使用しています。さらに、この2つの分析プラットフォームでは、GAデータがインポートでき、プライバシーにも配慮しています。

Matomo

Matomoは、UAと同様の機能を継続して使いたい方におすすめです。MatomoのOn-Premise(有料版)では、データの保存場所をコントロールすることができます。マーケティングやEコマースサイトのコンテンツに最適なサービスです。

Plausible Analytics

Plausible Analyticsは、サーバーにインストールし、自分でホストできるプライバシー重視のプラットフォームです。ページビュー、セッション時間、参照元の情報など基本的なウェブサイト指標のみを追跡します。そのため、軽量なウェブサイト分析を必要とするコンテンツサイトやマーケティングサイトに最適です。

その他の選択肢については、PosthogのThe best GA4 alternatives for apps and websitesや、Semrushの this list of 14 recommended GA4 alternatives をご覧ください。

さいごに

このブログでは、GA4とは何か、そしてUAからどのように移行するかについてまとめました。また、GA4のメリットとデメリット、代替えとして使えるプラットフォーム、そしてスムーズに移行するためのヒントについても取り上げました。是非、切り替え準備のお役に立てて下さい。

 

また、必ず2023年6月30日までに移行を完了させることを忘れないで下さい。この投稿に記載した手順に従って移行操作を行い、データの収集とウェブサイトのパフォーマンス監視を維持しましょう。

ご質問や移行に際してのサポートが必要な場合は、弊社までお気軽にご連絡ください。お問い合わせは こちら